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2013年2月8日(金) 京都訪問記 その6 [京都・大阪訪問記]

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"N700A ロゴ"
20130208_東京駅16番線にて撮影


まだまだ終わっていない "京都訪問記" です (^^ゞ
京都訪問は、日帰りでしたが。。。
"けいおん!風" に例えるのなら 「ぐだぐだ」 なレポートに
なってしまってますね(笑)
だらだらとまだまだ続きますが、よろしくお願いいたします <(_ _)>


今回は、"関ヶ原付近の降雪" についての車内レポートの続きとなります。

"岐阜羽島~京都間 関ヶ原付近の降雪" は、
"東海道新幹線の最大の難所" とされています。
岐阜羽島~京都間は、毎年冬になりますと。。。
「降雪に伴う徐行運転実施、徐行運転実施でのスピードダウン、ダイヤの遅延」
となっています。
実際に、私が乗車しました "のぞみ203号" は、約10分位ダイヤの遅延が
発生しそうですと、東京駅や新幹線車内にてアナウンスがされておりました。

東海道新幹線は、当初は、雪の多い現在のルート(関ヶ原付近)を経由せずに
鈴鹿山脈を通るルートで予定をされておりました。
でも、現在のルートに設定された理由は!!
東京オリンピックの開会式前(1964年10月10日)に、必ず開業させたいという
国鉄の命題があったからです。
東海道新幹線の着工は、1959年4月20日開始で、わずか5年数か月の短期間で
完成させなくてはならなかったのです。
鈴鹿山脈に長大なトンネルを掘ろうと計画がありまして、そうしますと工期が
長引いて、開業が遅れたかもしれません。
実際に、滋賀県側は比較的なだらかである一方、鈴鹿山脈がそびえる三重県側は、
高低差が急激であり、"国道1号線の難所" として箱根の山越えの次にきついと
されている位に、険しい区間が多いのです。
過去には、東海道新幹線に限らず、"東海道本線や名神高速道路" もその険しさ故の
難工事が予想されたために、断念した歴史があります。
現在の、関ヶ原(米原経由)ルートですと鈴鹿山脈ルートよりも遠回りですし、
雪の多い地域も通ることになって困ってしまいます(開業約50年経過しようとしてますが、
新幹線の利用者・関係者は、未だに困っています)、
国鉄の最終的な判断としては、開業が間に合い、更に手っ取り早く建設できる
関ヶ原(米原経由)ルートを選んだ経緯があります。

話は戻りまして、"関ヶ原付近の降雪" の内容ですが
関ヶ原は、実は有名な豪雪地帯です、日本海でできた雪雲が関ヶ原を通るため
伊吹山にちょうど雪雲がぶつかって、冬は "大量の雪" が降ります。
気候の説明は、そうとうはしょっていますが。。。 (^_^;)
そして高速運転中の新幹線の床下の機材に雪がこびりつくのです。雪の降る中、
新幹線は時速200km/h以上で運転するため、こびりつき具合が甚大です。
床下の機材にかなりこびりついてしまった雪(氷)の塊は、走行中に線路の上に
落下してしまいます。しかも、高速運転中の新幹線は落下する勢いは、かなり
あるようです。
落下した雪(氷)の塊は、線路の下に敷いてある石(バラスト)を弾き飛ばしてしまって、
それが新幹線の床下の機材へ直撃したり、最悪の場合は、線路外に飛び出したりします。
砂利の跳ね上げ(飛び出し)で、実際に民家に直撃(ガラスを割る等)したことがあります。
上記の被害を防ぐためにやむを得ず徐行運転をしている現状があるのです。

なので、東海道新幹線の関ヶ原での雪害を受け、その後建設された東北新幹線や
特に上越新幹線では徹底した雪対策が行われました。みなさんその辺は、ご存知かと
思います。
線路脇に(温水の出る)スプリンクラーを設置し、線路に積もった雪を "線路上から雪が
無くなる勢いで雪を解かしている" のです。
結果としまして、東北・上越新幹線では、関ヶ原よりもはるかに凌ぐ豪雪地帯を通るの
にもかかわらず、雪害による運休があまりないですね、並行して走る在来線が雪害で
運休していても、東北・上越新幹線は、通常ダイヤだったりしますから。

単純に考えれば(自分もかつてそうでしたが。。。)、、東北・上越新幹線みたく雪が無くなる
くらいに雪をどんどん解かすことを関ヶ原付近の区間でもやったらいいじゃんと思います。
しかし、簡単にはそれができない理由があるのです。東海道新幹線の区間は、線路の下の
土台が盛土(要するに土手)である区間が多くあります。盛土が多い理由は、工事期間短縮と
建設費削減(当時、世界銀行からそうとうお金を借りて、費用の捻出に苦労されてた)です。
更に、線路を支えるのは、バラスト(砂利)です。スプリンクラーで大量に水をまけば、
バラストと盛土が崩れる恐れがあるので、雪をどんどん解かすほどの大量に水(温水)を撒く
ことができないのです。
東北・上越新幹線では、水(温水)を大量に撒けるよう、盛土ではなくコンクリート製の高架橋を
造り、線路の路盤もスラブ軌道(コンクリートで線路を支えている)となっています。
東海道新幹線もスラブ軌道で造りたかったのですが、建設当時は、スラブ軌道敷設の技術が
発展途上で使用を断念した経緯があるのです。

上記の理由から、現在の東海道新幹線のスプリンクラーは、
こびりついてしまった雪からの "飛雪起因のバラスト跳ね飛ばし" の被害を防止するため、
"新幹線への着雪" が後に "飛雪" として "バラスト(砂利)" を跳ね飛ばすのを防ぐべく、
「雪を水で湿らせると、雪は車両や線路上に固まり飛雪を防ぐ」 ためだけの
スプリンクラーが設置されています。
スプリンクラーの水は、走行中の新幹線の車体を目がけて散水されています。
水は、車体下の床下装置中心に当たってます。

関ヶ原付近とその周辺(岐阜羽島~京都間)は、コンクリート製の高架橋、スラブ製の路盤
に改良し、現在の水ではなくて温水対応のスプリンクラーをすれば雪害は解決されます。
しかし、改良するためには長期間(年単位??) に渡って改良区間の営業を休止して工事を
行うか、新たに東北・上越新幹線規格(みたいな)の新線を作る必要があります。
今後ですが、上記対策実施のために莫大な費用を投資をして、今までの降雪シーズン時の
徐行運転を解消させるのか?
お金と時間がかかるために、降雪シーズン時は、我慢をしてやむを得ず現状のままか??
結局は、大量の温水での消雪ができずに、雪の舞い上がり(飛雪)を食い止める程度の
スプリンクラー対策になってしまっているのが現状です。

【バラスト軌道・スラブ軌道の違いについては】
参考記事_バラスト軌道とは_Wikipediaより
参考記事_スラブ軌道とは_Wikipediaより


ここからは、"関ヶ原付近(岐阜羽島~京都間)" の車窓からの写真となります。
雪は、米原駅を通過しても、雪景色を見ることができまして、新幹線から見える
東海道本線は、スプリンクラーがないので線路の路盤は、雪が結構かぶって
ましたね。
滋賀県の県都大津に徐々に近づくにつれて、積雪の量は減ってきてましたね。


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東海道新幹線の車両着雪・雪巻き上げ防止のスプリンクラー
走行中、窓側の席に着席してましたので。。。
足元よりスプリンクラーからの水音が 「コンコンコンコンコン。。。」 と
暫く聞こえていましたよ、
安全の為に、100km/h以下位での徐行運転をしている間じゅうですね。


次回の "京都訪問記" は 
雪による "のぞみ203号徐行運転"  しながらも、無事に京都駅到着してからの
お話となります (^_-)

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